凛とした姿に弓を引くしぐさ、あの美しい佇まいに憧れている方も多いと思います。弓道教室の体験案内を見て行ってみようと思った方もいるはずです。しかし袴もないし、何を着ていけばいいのか悩んでしまいます。
弓道とは
そもそも弓道とは何なのか、まずはそこから考えてみます。 美しい佇まいもさることながら、弓が的あたった瞬間は見ていて気持ちいいものです。「弓道とは的に矢をあてる競技」いいえ、違います。弓道とは「あくまで武道であり、心身の鍛錬」にあります。
弓道には「正射必中」という言葉があり、正しい射法で射られた矢は必ず的に中るという意味を持ちます。弓を射るとゆうことは正しい射法を身に付けるということです。
弓道本来の目的とは、常に自分と向かい合い、心を養い、平常心でいられる心を作ることであり、弓道にとって、自分自身の迷いや不安こそが向き合うべき相手なのです。
正しい射法を身に付け、心も成長したときに弓道というものができ上がるのです。
弓道着
弓道着は上衣、袴、帯、足袋を着用します。男女によって多少の違いはありますが、簡単に説明します。 上衣は両腕を自由に動かせるよう肩にある程度ゆとりのあるものを選びます。一般的に色は白で、通年用と薄手の夏用があります。 袴は足を揃えてまっすぐ正面に立った時、袴の裾がくるぶしの中心あたりにくるものがいいです。長すぎると裾を踏んでしまうので気をつけてください。一般的には通年用を着用しますが、こちらも薄手の夏用もあります。
帯はしっかりと締めやすいものを選びます。これにより結び方で着崩れを防止することができます。柄や長さは男女で異なります。
足袋は普段の靴のサイズのままだと大きいため、0.5から1㎝程度小さめのものを選びます。足の形によってはストレッチ素材のものを使用すると破けにくくなります。すり足をするため滑るものを選びます。
このほかに女性は胸が急所となるので胸当てを使用します。また、高段者や改まった場(奉納射会など)では黒紋付に袴を着用するのが一般的とされています。この時女性はたすきがけをします。
練習着
では練習着は何を着ているのか、基本は弓道着です。やはり和装と洋装は動きも違います。感覚を研ぎ澄ませるためにも普段から弓道着を着ている方が多数です。しかしこれが絶対ではなく、動きやすい服装(Tシャツにジャージ、足袋など)を練習着にしている学校や教室もあります。また、内容によって練習着を変えるところもあります。
ゆったりしすぎた服やボタンのある服は着ません。アクセサリー類もすべて外します。
体験教室に参加してみましょう。
弓道について簡単に説明してきました。先にも書いた通り弓道とは心身を鍛える武道です。武道全体が心身を鍛えるものですが、弓道は的さえあれば一人でもできます。闘うべきは己のみ、精神統一にも優れています。服装も見当がついたところで、興味がわいたら弓道の空気を吸いにいざ、体験してみたいものですね。